円堂都司昭『ゼロ年代の論点』ご恵投いただきました。

.reviewにも寄稿していただいている円堂都司昭さんから、新著
ゼロ年代の論点』(ソフトバンク新書)をご恵投いただきました。

本書は数多くの著作を扱いながらも、副題にあるとおり、「ウェブ・郊外・カルチャー」の観点からゼロ年代を批評しています。従って、すでに読んだ著作はその論点を改めて確認することが可能に。未読の著作は、著者の観点から論点が提示されていることから、読書欲が湧いてきます。もちろん、すべての著作に関して大まかな内容を知りたい、という読者の要求にも答えています。

私が本書を読んでいて感じたのは、とりわけ1章の東浩紀宇野常寛の議論をめぐる箇所です。データベースや環境管理という、今では古典的価値すら感じられる東さんの議論に対し、その東さんを批判する形で登場した宇野さんの議論を読み返しながら、当時考えたことを思い出したり、10年代に活かせる思想の種を再発見したように思います。

いずれにせよ、電子書籍からTwitterといった話題まで幅広い射程を持った本書を片手に、アイデア探索に走りつつ読みふけりました。感謝!